Land of Lisp 本、Kindle 版 Steve Jobs、Parallels Desktop 上の Ubuntu 11.10 に PC-G850VS 用 G850ターミナルでリモートログイン。

iOS 5 のダウンロード、iPhone 4S の発売、iCloud の開始時に、 2011年11月5日 Steve Jobs 氏が亡くなったことが発表されました。56歳でした。

ご冥福をお祈りします。

前回、Learning GNU Emacs を読んだ感想を書きましたが、もう少し Lisp について学びたくなりました。そんな中、Lisp 創案者の John McCarthy 氏の訃報を知り、驚きました。

以前、Practical Common Lisp (Books for Professionals by Professionals) の読破に挫折していたので、何か易しい良書がないか探していました。日本語の Lisp 本は、だいたい持っているので、洋書を選ぶことにしました。折角、iPad を所持しているので、Kindle 版の電子書籍にしました。

それで Land of LISP: Learn to Program in Lisp, One Game at a Time! を購入してみしました。魅かれた点は、実際にプログラムを組みながらゲームを作成するところです。

Lisp の実行環境は、Cocoa Eamcs 上の SLIME と sbcl を使用しました。

SLIME: The Superior Lisp Interaction Mode for Emacs
http://common-lisp.net/project/slime/

sbcl のインストールには homebrew を用いました。

Homebrew ― MacPorts driving you to drink? Try Homebrew!
http://mxcl.github.com/homebrew/

まだ、読み始めたばかりです。Lisp の基本的な部分の理解が深まりました。

Lisp の表記には、Code Mode と Data Mode の2つあります。

P36
Location 1247
> (+ 1 2)
3
> (expt 2 3)
8
> 2
2

Code Mode は、実際に式が評価されます。上の例では (+ 1 2)、(expt 2 3)、 2 がそれぞれ Code Mode として評価されます。

> '(+ 1 2)
(+ 1 2)
> '(expt 2 3)
(EXPT 2 3)
> '2
2
> '(one two three)
(ONE TWO THREE)
> 'one
ONE
> '(1 2 3)
(1 2 3)

式の先頭に ‘ を追加すると Data Mode になります。これまで理解できなかった部分が明解になりました。

nil、()、'()、’nil の扱いについても、はっきりしました。

P51
The Four Disguise of ()
> (eq '() nil)
T
> (eq '() ())
T
> (eq '() 'nil)
T 

また、ドット対記法も理解できました。

> '(1 2 3)
(1 2 3)
> (cons 1 (cons 2 (cons 3 nil)))
(1 2 3)
> '(1 . (2 . (3 . nil)))
(1 2 3)
> (cos 1 (cons 2 3))
(1 2 . 3)
> '(1 . (2 . 3))
(1 2 . 3)

リスト (1 2 3 ) は、最後が nil で終わるリスト。(1 2 . 3) は、最後が 3 で終わるリスト。

リストを図にすると上のようになります。図で表すと理解しやすいと思います。

Land of LISP: Learn to Program in Lisp, One Game at a Time! を読んでいる途中、Amazon.comKindleスティーブ・ジョブス氏の伝記が発売開始になりました。即購入しました。値段は $18.09 です。日本語版のように上下2冊にわけられるのではなく、1冊のようです。Apple 関連の本は、いろいろ読んでいるので、おおまかな内容がわかっています。そのため、英語ですが、割と読みやすいです。特に NeXT 関係の箇所を楽しみにしています。まだまだ先ですが、すごいページ数です。(汗)

また、Ubuntu 11.10 (日本語 Remix CD) を 仮想化ソフト Parallels Desktop 7 for Mac にインストールしたついでに、以前から試したかった PC-G850VS と Linux をシリアル接続し、Ubuntu 11.10 ( Linux ) にリモート・ログインできるターミナル (端末)

PC-G850/G815/E200用ソフトウェア
G850ターミナル
http://www16.ocn.ne.jp/~ver0/g800/index.html#g850term
http://ver0.sakura.ne.jp/g800/index.html#g850term

G850ターミナルを試してみました。

Parallels Desktop 7 上の Ubuntu 11.10 にリモートログインし、w3m、vi などの動作にも成功しました。次回紹介したいと思います。それにしてもすごいプログラムですね!

Ubuntu 11.10 login

w3m

ls

iYKRSSHD、OS X Lion 10.7、PCG-LinkMac とシリアルポート

本題に入る前に宣伝です。

拙作 iPadRSS リーダー iYKRSSHD を通常価格 85 円のところ、8月一杯まで無料で公開します。


iYKRSSHD
カテゴリ/ニュース
8月一杯まで無料
iPad 用のシンプルな RSS リーダー。RSS フィードの更新をマルチタスキング機能に対応しました。また、バックグラウンドで RSS フィードの更新が終了すると画面に通知します。
http://itunes.com/apps/iYKRSSHD

よかったらダウンロードしてください。

とうとう OS X Lion 10.7 が Mac App Store で 2600 円で発売されましたね。

早速、OS X Lion を Mac App Store からダウンロードしました。Snow Leopard から OS X Lion にアップグレードするとインストーラが削除されてしまいます。そのため、インストール DVD が作成できません。それで、インストーラを一旦終了して

OS X LionのインストールDVDを作成する方法 | トブ iPhone
http://applembp.blogspot.com/2011/07/os-x-liondvd.html
【コラム】新・OS X ハッキング! (6) Lionへアップグレードするその前に〜インストールDVDをつくろう〜 | パソコン | マイコミジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/column/osxhack/006/index.html

を参考にインストール DVD を作成しました。(Snow Leopard から OS X Lion にアップグレードするとリカバリー HD が作成されます。インストール DVD は、必要なかったかもしれません。リカバリーHD は Mac を Option キーを押したまま起動すると現れます。)

また、作成しインストール DVD で OS X Lion をインストールするとリカバリーHDが作成されないようです。インストール DVD を作成した後、普通にインストーラを使って OS X Lion を一度インストールしました。

ハードディスクのパーテーションの区切り方によっては OS X Lion がインストールができない人もいたようです。私は BOOTCAMP、Macintosh HD の2つのパーテーションでしたが問題はありませんでした。

OS X Lion にアップグレードした後、クリーンインストールするために、先程作成したインストール DVD をドライブに挿入し、C キーを押したまま Mac を起動しました。ディスクユーティリティを使って OS X Lion のパーテーションを Mac OS 拡張 (ジャーナリング)で消去し、OS X Lion を再インストールしました。

Mac を起動すると Time Machine からデータを復元することができます。余計なものを復元して欲しくなかったので、ユーザ、設定だけ復元しました。iPhoneiPad 開発に必要な鍵もしっかり復元されていました。

後は、XcodeParallels DesktopVMware Fusion など最新版をインストールしました。特に問題はありませんでした。

また、私が日頃利用している自作ソフトも問題なく動作しました。ただし、PCG-LinkMac は、シリアルポートを見つけることができませんでした。

以下のサイトから

Welcome to Prolific
http://www.prolific.com.tw/eng/downloads.asp?id=31
md_PL2303_MacOSX10.6_dmg_v1.4.0.zip

ドライバをダウンロードしてインストールしました。

インストールするドライバのファイル名を表示するには、インストーラを起動して、メニュー ‘ファイル/ファイルを表示’ を選べば、表示できます。

’/アプリケーション/ユーティリティ/コンソール’ を起動して、下図のように、ファイル kernel.log を選択します。その後、RS232C シリアル変換ケーブルを接続すると

Jul 26 xxx:xx:xx xxxxxxxx-no-iMac kernel[0]: PL-2303/X V1.3.0 start, Prolific

と表示され、ドライバが読み込まれていることが確認できます。

ただし、PCG-LinkMac のパリティが ‘Odd: 奇数’ だとエラーが生じます。パリティを ‘なし: none’ にするとうまく動作しました。

また、Japanino で利用する Ardunio も USB シリアルポートを見つけることができませんでした。Japanino を USB に差すと

Jul 26 xxxx:xx xxxxxxxx-no-iMac kernel[0]: 0        0 AppleUSBCDC: start - initDevice failed

というエラーが出てドライバが読み込まれません。原因を追及することができませんでした。ただ、

AppleUSBCDC: start initDevice failed - InsanelyMac Forum
http://www.insanelymac.com/forum/index.php?showtopic=262659

のサイトから判断すると Apple 側に問題があるのかもしれません。

MacPorts をやめて Homebrew や RVM – Ruby Version Manager もインストールしてみました。次回にでも詳細について書きたいと思います。

PC-G850V、PC-G850VS 用 SDCC版 Minesweeper ver 1.0

SDCC - Small Device C Compiler
http://sdcc.sourceforge.net/

iPadiOS 4 に熱中している合間に Mac 上で動作する SDCC の C言語を使って、PC-G850V、PC-G850VS 用マインスイーパーを作成していました。何とか動作するようになったので、需要があるかどうかわかりませんが、下記ページで PC-G850V、PC-G850VS 用 SDCC版 Minesweeper ver 1.0 と自作のライブラリを公開します。(自作ライブラリの著作権は放棄しますので、良かったら自由に使ってください。)

PC-G850V
SDCC 版 Minesweeper ver 1.0
http://kyoshiaki.sakura.ne.jp/osx/pcg850v.html

まるひろさんの PC-G850V エミュレータを使って、拙作 SDCC 版 Minesweeper ver 1.0 実行した動画を添付しておきます。 (動画の録画には、QuickTime Player バージョン 10.0 の ‘新規画面収録’ を使用し、編集には iMovie ’09 を利用しました。)

Version 0
http://www16.ocn.ne.jp/~ver0/index.html
http://ver0.sakura.ne.jp/
Linux/Windows/MacOSX用ソフトウェア
SHARP PC-G850/G815/E200エミュレータ g800 version 0.9.8
http://www16.ocn.ne.jp/~ver0/pc/index.html#g800
http://ver0.sakura.ne.jp/pc/index.html#g800

動画
http://youtube.com/watch?v=_Xf9NC514bo

公開されている SDCC 版 Minesweeper ver 1.0 はソースも含まれています。Makefile の書き方は

Pocket Game Library - INDEX
http://pocketgame.web.fc2.com/
Pocket Game Library - PC-G850 GAME
SDCC用ライブラリ + サンプルゲーム ギャラクシーウォール
http://pocketgame.web.fc2.com/game_g.html#g04

を参考にしました。

sdcc で -mz80 を指定するとライブラリ /Developer/sdcc/share/sdcc/lib/z80/z80.lib (Mac OS X 専用パス) をリンクします。z80.lib に含まれる関数は

/Developer/sdcc/share/sdcc/lib/src/z80 $ ls
README		divsigned.s	memmove.s	mulchar.s	stubs.s
crt0.s		divunsigned.s	mod.s		putchar.s
crt0_rle.s	fstubs.s	modsigned.s	shift.s
divmixed.s	heap.s		mul.s		strlen.s

/Developer/sdcc/share/sdcc/lib/src/z80/ (Mac OS X 専用パス) に関数名のファイルとして含まれています。

拙作 Minesweeper ver 1.0 を make で作成中にできる minesweeper.map を参照すればリンクされる関数名や関数の番地も分かるので PC-G850VS の機械語モニタでブレークポイント設定するのに便利です。

PC-G850VS の画面描画の仕組みについては

COSMO PATROL
http://orange.kakiko.com/cosmopatrol/
1ドットの誘惑
http://orange.kakiko.com/cosmopatrol/1dot/dot.html

で学びました。

IOCS について

SHARP PC-G850 解析資料
http://www.akiyan.com/pc-g850_technical_data

が参考になります。

Mineswepper ver 1.0 を作成中に乱数をどうやって発生させるのか、皆目見当も付かなかったのですが!たまたま、まるひろさんの

Version 0
http://www16.ocn.ne.jp/~ver0/index.html
http://ver0.sakura.ne.jp/
PC-G850/G815/E200用ソフトウェア
PC-G850用ライブラリ
http://www16.ocn.ne.jp/~ver0/g800/index.html#libg800
http://ver0.sakura.ne.jp/g800/index.html#libg800

PC-G850用ライブラリで 線形合同法を利用することを知り Wikipedia で調べました。

擬似乱数 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%96%91%E4%BC%BC%E4%B9%B1%E6%95%B0
Pseudorandomness - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Pseudorandom_numbers
List of random number generators - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_random_number_generators

下記ページが一番理解しやすいと思います。

 Linear congruential generator - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Linear_Congruential_Generators

こんな簡単な式

{X_{\fs{+1}n+1}  = (a{X_{\fs{+1}n} + c) \text { mod m}

で疑似乱数を発生できるのですね!

私の理解不足か、拙作 Minesweeper ver 1.0 の疑似乱数発生の周期が小さいような気がします。

SDCC - Snapshot Builds
Documentation
Full documentation, including HTML and PDF files; zip is for Windoze (docs)
http://sdcc.sourceforge.net/snap.php#Docs
sdccman.pdf

sdcc、sdasz80、sdcclib、packihx の使用方法やコマンドラインは、上記ページからダウンロードできる Zip ファイルに含まれる sdccman.pdf を参考にしました。

作成中のPC-G850用Cライブラリ - Tosikの雑記
http://d.hatena.ne.jp/tosik/20061023/1161551560

インラインアセンブラのサンプルとして上記ページも参考にしました。最近の SDCC では、文法が

誤) _asm  -> 正) __asm
誤) _endasm;  -> 正)  __endasm;

に変更されているので注意してください。

IOCS ルーチンを C とインラインアセンブラで作成する時に

sdcc -mz80 -c --opt-code-size -o iocs.rel iocs.c
iocs.c:22: warning 85: in function printchar unreferenced function argument : 'x'
iocs.c:22: warning 85: in function printchar unreferenced function argument : 'y'
iocs.c:22: warning 85: in function printchar unreferenced function argument : 'ascii'
iocs.c:45: warning 59: function 'inkey' must return value
iocs.c:45: warning 85: in function inkey unreferenced function argument : 'keycode'
iocs.c:59: warning 59: function 'inkeyWait' must return value
iocs.c:79: warning 85: in function vram unreferenced function argument : 'x'
iocs.c:79: warning 85: in function vram unreferenced function argument : 'y'
iocs.c:79: warning 85: in function vram unreferenced function argument : 'size'
iocs.c:79: warning 85: in function vram unreferenced function argument : 'address'

上のような警告が表示されます。関数の引数を参照しなかったり、返り値を宣言していないためです。
警告を防ぐため

/*=====================[ iocs.c ]=====================*/
#pragma disable_warning 59
#pragma disable_warning 85
/*================================================*/

と宣言しました。

~/Minesweeper/Sources $ make
sdasz80 -gl -o crt0.rel crt0.asm
sdcc -mz80 -c --opt-code-size -o minesweeper.rel minesweeper.c
sdasz80 -gl -o data.rel data.asm
sdcc -mz80 -c --opt-code-size -o iocs.rel iocs.c
sdcclib iocs.lib iocs.rel
sdcc -mz80 -c --opt-code-size -o library.rel library.c
sdcclib library.lib library.rel
sdcc -mz80 --code-loc 0x108 --data-loc 0 --no-std-crt0 -o minesweeper.ihx crt0.rel minesweeper.rel data.rel iocs.lib library.lib -L .
packihx minesweeper.ihx > minesweeper.hex
packihx: read 723 lines, wrote 523: OK.
~/Minesweeper/Sources $ 

上のようにうまくビルドすることができました。

BASICマインスイーパーと違って旗を立てたり、開いたセルに書かれている数字の数だけ、周りのセルに旗を立てて、数字の書かれたセルをスペースキーで押すと自動的に旗を立てていないセルを開くことができます。パソコン版のマインスイーパーでよくあるダブルクリック機能と同じ動作です。

SDCCの C コンパイラには、いろいろ苦労させられました。何とか動作できるものができました。

ブログとホームページ [ http://kyoshiaki.sakura.ne.jp/osx/pcg850v.html ] にアクセス解析を設置しているのですが、ブログを検索エンジンからキーワード ‘PC-G850VS’ などで訪れる人は、私が確認した限りすべて Windows ユーザーです。

PC-G850V
http://kyoshiaki.sakura.ne.jp/osx/pcg850v.html

を訪れる人もほとんどが Windows ユーザーです。折角公開した PCG-LinkMac もあまり使われていないうようです。残念です。

私自身 VMware FusionWindows XPSHARP 製 ‘PC-Gリンク’ で、インテルヘキサ形式ファイルの送信時にエラーが出るので ‘拙作 PCG-LinkMac’ には重宝しています。

最近の Mac だと PCG-LinkMac が正しく動作するか心配ですが!

対処方法として ’アプリケーション PCG-LinkMac’ を右クリックして ‘パッケージの内容を表示’ を選び ‘Contents/Resources/Japanese.lproj/’ フォルダの ‘Localizable.strings’ ファイル

PCG-LinkMac.app/Contents/Resources/Japanese.lproj/Localizable.strings
"pcg_send_duration"="0.001";
"pcg_receive_duration" = "0.005";

上の値を変更すればうまくいくかもしれません。’Localizable.strings’ ファイルの文字コードUTF-16 なので注意してください。